何事も、ことの最初は緊張するものだ。
決定するまでに1年もかかるとなると、未知への不安もある。
大事に行きたい。万一取りこぼしでもして、悪い出足となると後に響く。他の対戦相手にも、弱点を見せることになる。
準備の間にそんな不安も起こるだろう。
まして会場は超満員のホーム。初戦の相手は3次予選最終戦でアジア最強のオーストラリアを1-0で破っている。「勝つしかない」と思っても、雰囲気は重い。
そんな緊張を破ったのはその本田圭佑のゴールだった。
その重苦しさは開始12分で解けた。
前田、香川、前田とつないだ素早いパス交換から、左サイドを深く駆け上がった長友にボールが渡り、左からのクロスに本田が左足ボレーでゴールした。
何度見ても鮮やかなゴール。ゴール中央からファーサイドに位置取り。フリーの状態を作り、そこへ長友のクロス。
何事でもなかったように、冷静にボレーを打ち、当然のようにネットを揺らせた。
「イメージ通り。長いこと点を取っていなかったので狙っていた。最終予選初戦で体が重かったり、硬かったりした。あの先制点は自分にとっても大きかった」
日本代表エンブレムと日の丸に誇らしげに唇を持って行った。そう言えば、南アグループリーグ初戦で松井大輔のクロスを合わせ決勝ゴールをあげ、快進撃のスタート切ったのも本田だった。やはり頼りになる男が、きっちりと戻ってきてくれた。
後半開始早々、立て続けに2点を奪い3-0。終わってみれば危なげない試合展開での完勝だった。南アW杯初戦でも本田の一発にやられたカメルーンだが、当時のルグエン監督がオマーンの監督だった。
「非常に残念な結果だ。勝つべくして勝った日本におめでとうと言いたい。日本は本当に素晴らしいチーム。われわれは存在しないに等しい状態だった。日本のような高いレベルのチームとわれわれのようなチームとの間には格差があることを認めないといけない。チャンスも作れなかったし、ほぼ何もできなかった。今後に向けての改善の必要性を感じている。日本には欧州の強豪クラブでプレーする選手がいるが、オマーンにはそういう選手はいない。がっかりしたけれどサプライズではない。今後、ギャップを埋めるために努力をしていくしかない」
敗戦の将は日本を褒めるしかやりようがなかった。
確かにここ数年で日本から欧州のチームへ移籍した選手は多くなった。今回の先発もFW前田、MF遠藤、DF今野以外は欧州で活躍している選手ばかりだ。欧州選手だけで1チーム編成できるようになった。
しかもここに来て香川のマンUへの移籍の報道だ。香川は正式契約前と言うことで多くを語らなかったが、もともとプレミア志向で「1年を通してハードに戦うし、素晴らしいチームがたくさんある」と語っている。
本田も「真司は世界のトップクラブでプレーするにふさわしい選手。日本人として誇らしい」とエールを送る。チーム内のモチベーションをさらに高めるだろうし、対戦相手にとっても世界トップクラスの選手が存在することが脅威となるだろう。好スタートを切ったジャパンだが、重苦しい緊張は今後1年は続く。
「僕もビッグクラブにふさわしい選手と自覚している」と自己アピールを忘れない本田だが、この緊張感を解いてゆくことがビッグクラブに繋がるのだろう。
[ビハインド・ザ・ゲーム/スポーツライター・鳴門怜央]
何度見ても鮮やかなゴール
コメポ
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やっぱり野球よりサッカーだね
[女性/20代/会社員]
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本田こそ一番のプレイヤーなのにビッククラブにはいるけどもっと活躍できるビッククラブに、サッカー協会日本一丸となり押すべきです!利権でおされビッククラブにうまくいけた選手がいるが、彼は日本の誇りサムライ日本一番に相応しい存在です。なんとかしてください
この記事を書いた方、文章下手ですね。
ただ、事実をつなぎあわせる間に、何か、変な自分の感想を入れて、自分では、上手いこと書いたつもりでも、スポーツ記稿としては凄く読みにくい。
現場の熱が伝わらないな。
ただ、事実をつなぎあわせる間に、何か、変な自分の感想を入れて、自分では、上手いこと書いたつもりでも、スポーツ記稿としては凄く読みにくい。
現場の熱が伝わらないな。
俺が俺がの本田は生理的に好きになれない。ねらっていた?当たり前じゃない。今まではゴールねらわないで試合にのぞんでたの。
本田のコンディションガ悪い。 無理しないで身体を治して貰いたい。 本田抜きでも予選通過できる。 ブラジルで力を出せば良い。 体調管理し、モスクワで活躍する事が第一だ。
得点を決めた本田だけを持て囃すのは違う気がする
クロスの精度がよかった長友やゴール前でDFを惹き付けた岡崎も誉めるべきである
クロスの精度がよかった長友やゴール前でDFを惹き付けた岡崎も誉めるべきである
本田がビッククラブにふさわしい?
文学作品ではあるまいし、叙情的な文章は必要ありません。
スポーツ記者らしく、どこがどう初戦の緊張感を打ち破って本田がゴールを決めるに至ったのか、そこを浮き彫りにするような分析をして欲しい。
スポーツ記者らしく、どこがどう初戦の緊張感を打ち破って本田がゴールを決めるに至ったのか、そこを浮き彫りにするような分析をして欲しい。
香川についてはドイツで大活躍した様なポジションに立たせて最大限に香川を生かす作戦が相手の脅威にもなり相乗効果で得点力アップにつながると思います
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