
群れをなして大海原を自由に駆け抜けるイルカ。テレビで人とイルカが水中で戯れる画は、どことなく神秘的であり、何て人なつっこい生物なのだろうかと思う人も少なくないだろう。水族館でのショーもまた然り、海外では青年がサメに襲われているところを3頭のイルカが撃退したと言う、助っ人話もよく耳にする。なぜ、イルカは人間に警戒心を持たず、歩み寄ろうとするのか。
イルカには、群れで行動する特徴があり、意識的に集団生活を選び取りグループ全体で助け合いの精神を持ち合い生きている。その中では、仲間が怪我をして水面に上がってこれない時は他のイルカたちが助けにやってくるそうだ。また、イルカには盛んに触れ合いピッタリ肌を寄せ合う事を楽しむ官能的な一面もあり、動物界きっての"お盛ん"な動物であることは有名だ。交尾は腹と腹を合わせ短時間だが、優しく数回づつ行う。また、無差別に相手をするのではなく明確な意志による選択をしているという。そんな知性溢れるイルカと人間による、とんでもないスキンシップがアメリカで報道され、話題となっている。
■種族を越えた愛・・・?
ある女性が1960年代に参加したNASAのプロジェクトについて驚きの事実を明かした。その女性は、NASAに従事していたマーガレット・ハウ・ロヴァットさん。プロジェクトの内容は、ピーターというバンドウイルカと島の別荘で10週間共に暮らし、英語を教えるという内容だった。だが、ピーターの英語は上達しなかったが、代わりに二人は恋に落ちたという。人間顔負けの多情多感なピーターは、女性の気を惹こうと、膝や腰に鼻(人間でいう頭頂部らへん)を擦り続け愛情を伝え続けた。次第に、マーガレットさんは不思議と恋愛感情を抱きはじめ二人は愛を深めたという。しかし、この事件の後、NASAはこの二人を引き離した。ピーターは失意のどん底まで落とされ、その後、自ら水槽の底で息を止め、自殺してしまったそうだ。
この事件を目にしたネット民からはこの様な秀逸なコメントが寄せられていた。
・イルカと深い愛を交わすとはNASAけない・・・
・最近は宇宙開発人気ないからね なんかしら話題作らないと予算と人員減らされちゃうとか、NASAけない・・・
・ちなみに、快楽の為に性行為をするのは、人間とイルカだけらしいよ。
また、これらの衝撃的な体験記を赤裸々に語ったマーガレットさんは、BBCのドキュメンタリー番組で「二人の愛」をこのように語っている。
「ピーターは、私といるのが好きだった。彼は自分の体で私の体をこするのが好きだったし、不快じゃなかった。ラフにならない限り。だから、それが起こるのは簡単だったというか、とても貴重でジェントルだった。ピーターはそこにいて、私がすぐそばにいることを知っていた。」
と、二人の愛の深さを語り、他にも、イルカの性行為も研究の一つであり、傷がつけばそれが治るまで待ち、再び行われたという新事実も語っている。これらのインタビューの模様は、BBC4で17日(火)に放送されるとのこと。
人間と動物の恋愛はイケないこと?この問題は、我々の身近なところでも存在しており、犬や猫などの身近なペットを溺愛しすぎた為に離婚や婚約破棄をするといった人々も珍しくなく、心から愛するが故に愛した人間との関わりを失う人々もいるのだ。裏返せば、それは人間との愛に勝る偏愛であり、極端に言えば、動物と結婚した人々もいるくらいなのだ。今回のピーターとマーガレットの関係の様に、実際に長年愛し続けた末にイルカと結婚した億万長者のイギリス人女性の例もあり、イルカは動物の中でも特に人間と共通する感性を持ち合わせているのではないかと疑ってしまう程だ。皆さんは人と動物の恋愛に関して、どのように考えますか?
画像:ピーターとマーガレット/BBC The John Lily Estate
参考:Mail Online(英語ページ)
【執筆者:王林】
人間にたいしても愛情ではなく欲情でしょう