妻が傷つく夫の嫌味「いつも子どもと一緒でいいよな」

コメポ



イラスト:中村こてつ

こんにちは、心理カウンセラーの佐藤栄子です。



これまで、子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを心理カウンセラーの立場で取り上げてまいりました。



そういった記事に寄せられた「もっと深掘りした内容が知りたい」「個々のケースで対応は変わるの?」といった皆様のお悩みにお答えする連載「ココロで読み解く『ママのお悩み相談室』」。



今回は、「『専業主婦はいいよな』夫の言葉にイライラ…プチモラハラ夫、どうすれば?」という記事に寄せられたお悩みです。



記事では、「専業主婦っていいよな」という不用意なプチモラハラ発言に対してどう対処すればいいかについてご紹介しました。



しかし、記事のアドバイス通り夫に対して笑顔を切り返しているものの、毎日のこととなるとつらくモヤモヤする妻からお悩みのご相談が寄せられました。



■質問:夫のプチモラハラに笑顔で切り返すのも限界に…

病気を機に退職し、専業主婦になってから「『専業主婦はいいよな』夫の言葉にイライラ…プチモラハラ夫、どうすれば?」記事と全く同じ状況になり、ストレスで胃がおかしくなりました。



記事での先生からのアドバイスで少し気が楽になりましたが、笑顔で切り返してはいるものの、やはり毎日のように「ずっと子どもと一緒に家にいられていいよなー」と言われるとモヤモヤします…。



■回答:夫の嫌味の裏にある感情は「妻への甘え」



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「ずっと子どもと一緒に家にいられていいよなー」と毎日のように言う夫。そう言われても、妻はどうリアクションすればいいのか困りますよね。病気をきっかけに退職なさったということですから、体調を整えるために専業主婦の道を選ばれたのだと思います。しかし、それでストレスがたまってしまうのでは元も子もありません。



アメリカの心理学者 アブラハム・マズローが提唱した「人間の欲求階層説」というものがあります。人間の欲求には以下のように5段階あり、1の低い階層の欲求が満たされると、2、3…と、高次の欲求に向かっていきます。



1.生理的欲求(生きたい)

2.安全の欲求(生命を安定維持したい

3.所属と愛の欲求(社会や仲間に受け入れられたい

4.承認の欲求(価値がある存在と認められたい)

5.自己実現の欲求(自分らしく生きたい)

出典:産業能率大学出版部 A.H.マズロー著 人間性の心理学 改訂新版)





日本のような社会が成熟している環境であれば、1と2は満たされていて当たり前なので、人々は3以上の欲求に目が向いているのが日常でした。しかし、今回の新型コロナウイルス流行は「2.安全の欲求」を脅かすものであり、多くの人が今まで経験したことのない精神的な不安を抱えているのではないかと思います。



もしかするとあなたの夫は、「仕事のため外出する=感染(生命)の危機にさらされる」という恐怖、心配を強く持ってしまったのかもしれません。



または、夫はもともと仕事や人間関係など外の世界に不安や不満を抱えていて、それが新型コロナウイルス流行への不安から顕在化してしまい、あなたへの嫌味という形に変えてはき出されている可能性もあります。



もし夫が、これまでは日常的にあなたに対して不満や攻撃的な感情を持っていなかったのであれば、この嫌味は「妻なら聞いてくれるはず」という甘えから生まれた、不安解消の八つ当たりかもしれません。











■「仕事をしていない自分には価値がない」という思い込みが潜んでいる?



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さらに、あなた自身の心の声にも耳を傾けてみましょう。病気を機に退職なさったとのことですが、もしかすると「仕事を辞めた専業主婦の自分、お金を稼いでいない自分は、社会的に価値がない」と心のどこかで感じていませんか?



そのため、夫からの「ずっと子どもと一緒に家にいられていいよなー」の言葉に傷ついているにもかかわらず、我慢して何も言い返せずにいるのではないでしょうか。



オックスフォード大学の研究者が発表した論文「10年後になくなる職業」(原文:Carl Benedikt Frey and Michael A. Osborne「THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?」)は日本でも大きな話題を呼びました。それに付随して、いろいろな立場から述べられた記事が多くありますので、一度は目にしたことがあるのではないかと思います。



その中で「将来も残る仕事」の一つとしてよく挙げられているのが「人の命や感情に働きかける仕事、人と情感を交流させる仕事」です。育児はそのスキルを磨くのに最適な仕事といえます。人間の著しい成長を見守ることができるのは貴重な体験です。



自分の今後の仕事にも何らかの形でつながるかもしれない良い機会ととらえ、この時間には価値があり、子育てをしている自分自身の価値も認めてあげましょう。子育ては大変なことも多いですが、そうやってどっぷりと子どもと過ごす時間を楽しんでいただきたいと思います。



■夫の嫌味から逃げず、真っ向から向き合う



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夫の嫌味が甘えや八つ当たりであると理解しても、あなたがじっと我慢する必要はありません。それこそ、精神衛生上良くないことでしょう。



「ずっと子どもと一緒に家にいられていいよなー」と言われたら真顔で「それ本気で言っている?」と聞き返してみましょう。そして、「仕事を辞めてでも本当に毎日子どもと一緒に家にいたい?」と夫に確認します。



夫がしどろもどろになったり、「そんなことをしたら生活できないだろう」などとはぐらかすようなら、「冗談でもそのような言い方をされると傷つく」ときちんと伝えてもいいと思います。



または「子どもと一緒に家にいるのが楽だと思っているのなら、あなたもそうしたいよね。それなら私も何か社会の役に立てそうなことがないか探してくるから、その間子どもと家にいてね」と伝えて、休日に子どもをお任せして出かけましょう。



ハローワークで仕事を検索してみたり、興味が持てそうな資格はないか図書館で調べてみたり、ボランティアの登録をしたり、今できることを探してみてはいかがでしょうか。



また、仕事や学習、ボランティア活動ではなくても、子どもの園・学校の役員や町内会の地域活動を夫のかわりに引き受けて、無理のない範囲で外に出かけていき、夫に子どもと過ごす時間を持ってもらうのもいいと思います。



どんな形であってもいいので、今自分にできることを精一杯やりつつ、夫の不安な気持ちも理解して「一緒に頑張ろうね」という思いを伝えていけば、嫌味も少なくなってくるのではないでしょうか。夫の言葉をそのまま受け止めて自分を追い込まず、リラックスできるように少しずつ行動してみましょう。





これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。

ウーマンエキサイト

昔の男はよく言ってた。専業主婦の妻に、誰のおかげで飯が食えてる?って。
旦那側はキッチリ会社の若い女とイタシている場合あり。そういう時は、男はコロナを怖くないと考えるものらしい。三密も三欲には負ける。
託児所利用して、その間に街に出て大学生くらいの「若い子」をつまみ喰いしてストレス発散すればいいじゃん。
みんなしてるし。
想像力の無い人は、未経験の事は理解できません。

想像力の無い人は、自らが経験しなければ理解できません。

頭の悪い人は想像力がありません。

未熟な人も想像力がありません。

私は母親業が何よりも大変だったので、

歴史上の母親達の偉大さを思い知りました。

特に今はワンオペ育児が当たり前の世の中なので、

昔とは違う苦労もあります。

これは経験者にしか理解できないんだと思います。
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