
私事だが、コンビニ感覚のジム『chocoZAP(チョコザップ)』に通い始めてもうすぐ半年が経つ。入会前は「どうせすぐに行かなくなるだろう」と思っていたので自分でも意外だし、チョコザップだからこそ続けられたと感じている。一方で「友達におすすめしたいか?」と聞かれると悩むのも正直なところ……ってことで、本記事では半年通って感じたチョコザップのメリット&デメリットをご紹介しよう。自腹レポートなので本音で語らせてもらうぞ!!・安過ぎる会員制ジム
はじめにチョコっとご紹介すると、チョコザップとはライザップが経営する国内最安値(月額税抜2980円)の会員制ジム。CMや広告も多く、誰もが一度は目にしたことのあるサービスなのではないだろうか。施設やサービスの第一印象に関してはこちらの記事でご紹介している通りで、一言で表すならば「究極まで無駄をカットしたジム」。2022年7月にサービスを開始して以降 飛躍的に業績を伸ばし続け、2023年11月現在は店舗数が1160店舗、会員数が101万人を超えたのだそうだ。……という前置きはそこそこにして、レビューをお伝えしよう。なお筆者の利用頻度としては週に3~5回で、毎回約10分の筋トレと約20分のエアロバイク、時々セルフエステといった感じだ。・メリット気軽に通える
チョコザップの一番の特徴にして一番のメリット。予約無しでフラッと行き、パッと運動してシャッと帰れる。着替えや靴の履き替え、受付、予約も不要で、運動時間や運動中の態度(Wi-Fiがあるので動画を見ながらでもOK!)も自由自在。急な予定変更、あるいは突然やる気が出なくなったり 逆にみなぎったりした時だって、誰にも気を使わずに済むのが助かる。予約&キャンセル連絡が必須なジムだったら、筆者は半年間も通えなかっただろう。面倒くさがりや運動が苦手な人でも気軽に自分のペースで利用できる、都合のいいジムなのだ。・メリットちょこっと運動でも体力はつく
単純な話だが、運動の習慣ができて体力がついたのは大きな財産だ。走ったり階段を駆け上がったりという運動的な面だけでなく、1日中運転したり1週間外出し続けたりといった日々の中でも 元気とやる気が枯渇しなくなった。筆者の取材スタイル(バイクや車で走り回る)的には、体力があることは何よりの強みである。ゆるっと運動をしただけでこんなに効果が出るとは思っていなかったので、マジでチョコザップ様々と言うしかない。なお、フットワークが軽くなったのも嬉しい誤算だった。自宅作業が多いリモートワーカー特有の話だが、家から出ることが億劫になってくる。筆者の場合、一時は取材どころか食材の買い物すらも面倒くさくなってしまっていた。チョコザップに通うようになって家を出る機会が増えた。それに伴ってフットワークも軽くなり、取材も遊びも「試しに行ってみるか!」と前向きに考えられるようになったのである。・メリットエステ受け放題
お肌の曲がり角をとうに過ぎた32歳にとって、エステが受け放題なのは魅力的だ。目に見えて効果があるかと聞かれると ぶっちゃけよくわからないのだが、なんとなく「肌の調子がいいな」と思うことが増えた気がする。何もしないよりはマシだと思いたいし、同じサービスをエステサロンで受けようと思ったら 1回でチョコザップの月額費を超えてしまう。そう思うと「絶対お得じゃん!」という結論に落ち着くのだ。ちなみにエステ・脱毛などのサービスに関しては、事前にアプリで予約をする必要がある。煩(わずら)わしさはあるが、開始5分前まで予約・キャンセルができるためなんとかなっている。・メリット会員同士の交流がない
これに関しては人によって好みがわかれると思うのだが、ジムの中では誰とも会話をせずに済む。筆者としては、ジムはシンプルに運動だけをしに行きたい。人間関係ができてしまうと気を使うし、人の目も気になってしまう。通いにくくなってしまうのは想像に容易(たやす)い。特に若い女性の中には、ナンパやいわゆる “教えたがりおじさん” を恐れている人もいるだろう。同じ気持ちの人が多いのだろうか。少なくとも筆者が利用する数店舗においては、会員同士の交流はゼロに等しい。店内にロビー・休憩スペース・ソファーなどが設置されていないこともあって、みんな黙々と自分のペースで運動をして 終わったらスッと帰る印象だ。ただしSNSを見ていると「隣でトレーニングをしている人から急に話しかけられて嫌だった」といった声もあり、稀に交流を試みる会員もいる模様。一応規約には「他の会員に対し、パーソナルトレーニングまたはそれに準ずるとみられる活動を行わないこと。(営利・非営利問わない。)」といった内容があり、当てはまる場合は電話・アプリで報告するのが望ましいのだが……。問い合わせたところで対応してもらえるかどうかは、ちょっと不安を感じている(後述します)。・メリット結局、安さは魅力的
安かろう悪かろうに陥ってしまっている感じは否(いな)めないが、なんやかんや月額2980円という価格は非常に有難い。家計の負担にならないのはもちろんのこと、忙しくて通えない時期や多少のデメリットがあっても「まぁいいか」と許せるのだ。──以上がチョコザップのメリットである。とにかく気軽に気負わず通える点が有難く、今後も続けたいと感じる一番の理由である。続いてはデメリット。地域や日時による差が大きいかな、と感じている。なぜなら……・デメリット会員が増えすぎている
幸い筆者が通っている時間帯は比較的平和なのだが、知人によると、都会の店舗、または会社終わりの時間帯や週末は混雑していてツラいということ。具体的には順番待ちのトラブルやマシンの故障が増える。そして様々な性格や文化の人が利用することで、マナーの問題も増えてしまう。利用者が多い都会や 治安の悪い地域では、土足禁止エリアの床が汚れていたり、こぼれた飲み物を放置したりする人もいるのだとか。これこそが人におすすめしにくい一番の理由で、特に都会で働く会社員にとって、チョコザップのシステムはストレスが大きくなってしまう気がするのだ。逆に自由業だったり 人と違う生活リズムで暮らしていたりする人は、穴場的な感じで快適に利用できる可能性も高い。残念ながら入会前の店舗見学はできないため、心配な方は入会費無料キャンペーンの時期を狙い、1ヵ月だけ試しに通ってみるのがいいかもしれない。・デメリットマシンや設備の故障
チョコザップ公式によるとマシンの故障率は0.9%(2023年10月時点)ということらしいが、通っている実感としてはもっと多いのではないかと思っている。気になったのは、アプリで通知されたお知らせに「マシン故障=「マシンが利用できない」状態のことを指します。」と注釈があったところ。つまり高さの調整が効かなくなったり 異音があったりしても、動きさえすれば故障にカウントされていない可能性があるのだ。現に筆者が通う店舗はアプリ上 故障はゼロなのだが、5台あるエアロバイクのうち2台の椅子が高さ調整不可、そして1台は普通に故障していて電源が入らない。そしてショルダープレスとアブベンチからは「ギィィィィッ」と異音がしている。特にエアロバイクに関しては 電話やアプリで何度か報告しているが、現状修理される様子はない。ついでに言えば、マシン以外の設備が壊れている場合もある。具体的には 出入口に付いているドアクローザー(ドアの上についている部品)が故障している店舗があるのだが、壊れて数ヶ月経っても未だに修理がなく、開閉のたびバキバキと悲惨な音が続いている……。・デメリット清掃が行き届かない
店舗に運営スタッフがいないということは、清掃も行き届かないということ。床や階段、トイレや洗面台など細かい場所が「うわぁ」と思うほど汚れていたりする。掃除を担当することで料金が安くなる「フレンドリー会員」というシステムもあるのだが、組織的に動く仕組みになってないという事情や あくまで割引会員という立場もあり、多くを求めるのは酷というもの。仕事として請け負っている人でなければ、細かい箇所や水回りの掃除がおざなりになってしまうのは 無理もないだろう。・デメリット対応に時間がかかる
トラブルの対応に時間がかかる上に、問い合わせがスムーズに進まないのは地味に辛いポイント。故障したマシンが放置されていた時も困ったが、筆者が一番泣きたくなったのはトイレのトラブルだ。ある日、チョコザップ内のトイレが詰まっているのを発見してしまった。汚物でいっぱいになったトイレは地獄の様相で、スタッフがいる店舗であれば、すぐさま利用停止の張り紙を貼って業者を呼ぶような非常事態だ。慌てて窓口へ電話をかけたところ、コール音と「ただいま電話が混みあっております」というアナウンスだけが数十分続いてまったく繋がらない。ようやく状況を報告出来た後も、普段からマシンの修理が遅い事情から「本当に対応してもらえるんだろうか?」と不安な気持ちは消えなかった。結果的に 翌日には修理されてホッと一安心したのだが、これぞ無人ジムのデメリットと痛感した出来事だ。トラブル時の対応が難しいのは無人サービスにつきもので、Rakuten Stayやオリジンでも似た傾向の問題を抱えている模様。今後 人手不足と共に増加が予想される無人サービス。ちょっとした不自由にはユーザーが目をつぶるしかないのかもしれない。・今後も通います!!!!
以上が筆者が半年間通って感じたチョコザップのメリット&デメリット。辛辣(しんらつ)な意見も多くなってしまったが、今後もなるべく長くチョコザップに通い続けるつもりだ。だって、最近体力が有り余って 本当に元気になったんだもの~~~!!!!多少の不便を割り切れさえすれば、コスパがいいサービスであることは間違いない。入会を迷っている方の参考になれば幸いです!参考リンク:chocozap(ちょこざっぷ)
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.
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