東京都は2025年7月1日より、私立高等学校等の授業料支援の申請をオンラインで受け付ける。助成額は、国の就学支援金等と東京都の授業料軽減助成金をあわせて、最大で年額49万円（全日制・定時制課程）。2025年度より、国の制度で所得制限の一部が撤廃され、対象者が大幅に増える見込み。申請受付は7月31日まで。



　私立高校等の授業料負担を軽減するための支援は、国による就学支援金等のほか、東京都独自の「授業料軽減助成金」がある。東京都は2024年度より所得制限を撤廃。2025年度からは、国の制度でも所得制限の一部が撤廃され、授業料支援の対象者が大幅に増えることから、東京都は円滑な申請手続きを実現するため、就学支援金等の申請受付を7月から開始する。



　東京都の授業料軽減助成金の対象は、都内在住で私立高校等に在学する生徒・保護者。東京都では、国の就学支援金等と都の授業料軽減助成金をあわせて、都内私立高校平均授業料相当にあたる年額49万円（全日制・定時制課程）を上限に助成する。通信制課程の上限は年額27万6,000円。



　国の就学支援金等と都の授業料軽減助成金は制度が異なるため、各制度で助成を受けるためには、それぞれで申請が必要。申請時期は、国の就学支援金等が7月1日から学校が指定する日まで。都外に所在する学校に在学する人は、学校所在地の道府県に確認すること。都の授業料軽減助成金の申請時期は、7月1日～31日（通信制課程は10月ごろ予定）。



　このほか、東京都には授業料以外にかかる教育費を助成する「私立高等学校等奨学給付金」がある。都内在住で私立高校等に在学する生徒の保護者等のうち、生活保護世帯、住民税非課税、所得割額0円の人などを対象に世帯の状況に応じて、年額1万420円～15万2,000円を助成する。申請期間は7月1日～31日（家計が急変した世帯の申請は8月ごろ予定）。



　東京都の申請はいずれもオンラインで受け付ける。申請方法などの詳細は、6月下旬に各学校から生徒・保護者等に知らせる予定。問合せは、就学支援金等が在学校の事務室または東京都私学就学支援金センター就学支援金担当、授業料軽減助成金と奨学給付金が東京都私学就学支援金センター授業料軽減・給付金担当で受け付ける。



◆東京都「私立高等学校等授業料軽減助成金」

申請期間：2025年7月1日（火）～7月31日（木）

対象者：生徒と保護者（申請者）が都内在住で、私立の高等学校（全日制課程・定時制課程）、特別支援学校（高等部）、高等専門学校（1～3年生）、専修学校（高等課程）等に在学する生徒の保護者

申請方法：東京都私学財団の申請受付サイトより

※通信制課程の申請は10月ごろ、家計が急変した世帯の申請は8月ごろを予定\n奥山直美