富山国際学園富山短期大学は2025年12月11日、健康福祉学科について2027年度以降の学生募集を停止すると発表した。18歳人口の減少傾向および4年制大学への志向の高まりにより、定員を継続的に充足することが困難な状況が続いているため。



　健康福祉学科は1996年に福祉学科として開設以来、福祉・介護分野の教育研究活動に尽力してきた。これまでに約1,720名の卒業生を輩出し、そのうち約1,670名が介護福祉士の資格を取得している。



　近年は地域の介護人材の確保という課題に応えるべく、中学校や高等学校への出前講座や介護サポーター養成研修といった介護の魅力発信活動にも注力するなど、地域社会への貢献に努めてきたという。



　しかし、近年における18歳人口の減少傾向、および4年制大学への志向の高まりは、全国的な短期大学への志願者数の減少という厳しい事態を招いている。このような背景のもと、同学健康福祉学科においても、定員を継続的に充足することが困難な状況が続いていた。



　このため、入学者増に向けさまざまな方策を講じてきたが、今後、持続的な運営が見込めない状況にあるとの判断により、12月8日の理事会において、2027年度以降の富山短期大学健康福祉学科の学生募集を停止することを決定した。



　健康福祉学科の入学生は、2026年4月の入学者が最後となる。当該入学生を含むすべての在学生が卒業するまでは、これまでと変わることなく、教育・学生生活の支援に全力で取り組み、質の高い学修環境を維持・提供していく所存だという。



　特に、すでに入学が決定している入学予定者に対しても、不安なく入学できるよう、万全の体制を整えている。不明な点や相談、心配な点があれば、遠慮なく問合せ先まで連絡してほしいとしている。



　同学科を巣立ち、各分野で活躍している卒業生に対しては、今後も安心して各種手続きが行えるよう、万全を期すという。学科の募集停止後も、各種証明書の発行や問合せへの対応などについては、富山短期大学として責任をもって継続的に対応していく。

風巻塔子