厚生労働省は2025年12月12日、第49週(12月1日~7日)のインフルエンザ発生状況を発表した。定点医療機関あたりの報告数は全国平均38.51人で、2週連続で減少。一方、九州や四国を中心に感染が急増し、福岡県は前週比1.3倍の65.56人となり全国最多を記録した。
第49週(12月1日~7日)の定点あたり報告数は全国平均で38.51人。前週(44.99人)と比べると、6.48人減となったものの、依然として警報基準値(30人)を大きく上回る水準となっている。
都道府県別では、「福岡県」65.56人、「宮崎県」62.54人、「長野県」57.04人、「愛知県」53.37人、「大分県」52.91人、「埼玉県」50.82人の順に多い。前週比でみると、「鹿児島県」が約1.7倍の48.12人に急増するなど、早期に流行が始まった大分県を除く、九州全域で前週より増えている。また、四国は4県共に増加し、「高知県」は前週19.11人から33.08人へ、「徳島県」は前週21.03人から33.55人へ急増し、国が定める警報基準値を超えた。
全国の保育所や幼稚園、小・中・高校などの施設からは、休校116件、学年閉鎖1,581件、学級閉鎖4,692件の計6,389件の報告が寄せられた。前週の総計7,183件からは減少しているものの、依然として高い水準で推移している。
早期に流行が始まった地域ではすでに減少に転じている一方で、四国や九州では新たに感染が拡大傾向にある。全国平均では減少傾向にみえるものの、地域によって、その状況は大きく異なっている。今後も流行が続く可能性があり、特に受験期を迎えるにあたっては、手洗い・咳エチケット・室内の換気など、基本的な感染予防対策を徹底することが重要になる。
川端珠紀


