「運動したほうがいい」とわかっていても、忙しさや体力への不安から、なかなか続けられないもの。できれば短時間で効率よく筋力を維持したいと思っている人も少なくないでしょう。そんな人に向けて、整形外科専門医・フィットネストレーナーの吉原潔氏がすすめるのが、わずか30秒でできる「もも上げ」です。吉原氏自身も50代でメタボ体形を脱却し、ボディコンテストで受賞経験を持つなど、筋力づくりの重要性を体現してきました。本記事では、吉原氏の著書から、体力づくりの土台となる「30秒もも上げ」の基本的なやり方と、より効果を高めるためのポイントについて紹介します。※本記事は書籍『疲れない、回復できる、速く・長く歩ける 体力低下を食い止める30秒習慣』(吉原潔:著/アスコム)から一部抜粋・編集したものです
※イラスト/藤井昌子30秒もも上げのポイントは2つ「ももを高く上げる」「ももを上げたら1秒止める」(1)立つ
壁に寄りかかって立ちます。頭、肩、腰を壁につけます。両手の手のひらを壁につけて、体を安定させます。両足はそろえて、壁から10~15cmくらい前に出します。〈このポーズがスゴイ理由〉
◎壁に寄りかかるので、キツさが和らぎます。
◎手のひらを壁に当てて体を支えるので、足元がふらつかず転びにくいです。
◎壁から体が離れないように意識すると猫背や反り腰になりにくく、腰を痛めにくいです。(2)ももを上げる
ももを、できるだけ高く上げます。つま先は下向きにします。上げたところで、1秒間止めます。「ももを上げる」→「1秒止める」→「ももを下げる」をくり返します。右のもも、左のもも、というように左右交互に行います。〈このポーズがスゴイ理由〉
◎体力アップの要、大腰筋をしっかり動かせます。
◎1秒止めることで、大腰筋をさらに刺激できます。「30秒間」で左右のももを上げ下げします▲クリックして拡大(1)立つ
壁に寄りかかって立ちます。頭、肩、腰を壁につけます。両手の手のひらを壁につけて、体を安定させます。両足はそろえて、壁から10~15cmくらい前に出します。(2)ももを上げる
ももを、できるだけ高く上げます。つま先は下向きにします。上げたところで、1秒間止めます。(3)ももを下げる
ももを下げます。(4)反対側のももを上げる
反対側のももを、できるだけ高く上げます。つま先は下向きにします。上げたところで、1秒間止めます。ももを下げます。(1)~(4)を30秒間くり返します。※呼吸法の決まりはありません。楽に息をしたまま行ってください。「ももを上げる」→「1秒止める」→「ももを下げる」を「30秒間」くり返します。右のもも、左のもも、というように左右交互に行います。リズミカルに上げ下げしますが、回数にこだわらなくてOKです。1回30秒を守れば、1日に数回やってもかまいません。この4つに気を付けると上手にできる以下の4点を守ると、30秒もも上げが上手にできます。ももはできるだけ高く上げる
ももを上げきったところで「1秒」止める
軸足のひざを曲げない
猫背になったり、腰を反らしたりしないあとは両手でしっかり壁を押さえて、左右交互にももを上げるだけ。スピードは自分のペースで調整してOKですが、1回1回を丁寧に行ってください。注意しましょう!ケガをするこんな姿勢反り腰になっている腰を痛める原因です。ももを高く上げようとして、背中を反らせてしまうこともありがち。腰をしっかり壁につけることを意識すれば、腰が反りません。ふらつくふらつきながらやると、体を痛めたり、転倒をしたりしてしまいます。やり方を、もう一度確認しましょう。猫背になっているももを高く上げるつもりが、背中を曲げて猫背になってしまうことも。頭、肩、腰をしっかり壁にくっつけておけば猫背になりませんよ。軸足のひざが曲がっている猫背になりやすくなり、効果が減ります。ももを上げないほうの足にも意識を向け、まっすぐ立つようにしてみてください。「ももを高く上げる」「1秒止める」で効果アップ30秒もも上げは、とても簡単なので、やり方に迷うことは少ないはずですが、2つのポイントを守ると、より一層、効果を高めることができます。ポイント ももをできるだけ高く上げる
ポイント ももを上げきったところで「1秒」止める筋トレは、楽すぎるのもよくありません。筋肉を十分に刺激できないからです。ですから、ももはできるだけ高く上げるようにします。疲れてくると、ももが下がりがちになりますが、30秒で回数をこなす必要はありません。ももをしっかり上げることを大事にしてください。特に、残り時間が10秒を切ったら、意識して高く上げるようにしましょう。それから、ももを上げきったところで一瞬、動きを止めます。時間で言うと1秒くらい。この「止め」があることで、大腰筋に強めの負荷をかけることができます。筋トレはすべて同じなのですが、筋肉が最大限に収縮した状態(ももを上げたとき)で、すぐに脱力して元に戻してしまうよりは、収縮状態を一瞬でも維持することで、より大きな効果が得られます。論より証拠。試しに、1秒の「止め」なしでもも上げをしてから、「止め」を入れてやってみてください。どちらが筋肉に効いた感覚がありましたか? 足を上げた状態で1秒止めるほうが効きますよね。ももを高く上げたら、「1秒」止めるただし、動きを止めることが難しく感じる方もいるかもしれません。そんな方は、はじめはももを高く上げることだけに集中してみてください。そして、ももを上げる動作に慣れたら、ももを上げきったところで1秒止めてみてください。また、30秒で何回できるか、という回数にもこだわらないでください。回数をこなそうと速いテンポで行うと、ももを上げる高さが不十分で、一瞬の止めもおろそかになり、筋肉に適切な負荷をかけられないからです。ちなみに、私自身が好んで行っているのは、ももをできるだけ高く上げ、そこで「ギュッ」と言いながらしっかり止めること。それを忠実に行うと、回数は自ずと決まってきます。そして、「グイッとももを持ち上げる→上げきったところで1秒動きを止める→ももを下げる」この一連の流れを止めることなく行いましょう。リズミカルな動きをすることで、心拍数を上げる=心肺機能を高めることができます。ここまでの記事では、30秒もも上げのやり方とポイントを紹介しました。つづく関連記事では、近年懸念される子どもの体力低下の実態と、体力が向上する習慣をお届けします。
つづき>>「片足で立てない」「雑巾がけで転ぶ」…いま増えている「体力のない子どもたち」に整形外科医が警鐘■著者:吉原 潔(よしはら・きよし)
整形外科専門医・フィットネストレーナー。医学博士。アレックス脊椎クリニック名誉院長。日本医科大学卒業後、同大学整形外科入局。帝京大学医学部附属溝口病院整形外科講師、三軒茶屋第一病院整形外科部長、アレックス脊椎クリニック院長を経て、2024年より現職。日本整形外科学会専門医、日整会内視鏡下手術・技術認定医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会(NESTA)公認パーソナルフィットネストレーナー、食生活アドバイザー。運動療法や筋力トレーニングにも精通した医師として、多角的な診療に定評がある。トレーナーとしての信条は「ケガをしないトレーニング方法を指導すること」。50歳を過ぎてから筋トレでメタボ体形を脱し、ボディコンテストに出場、受賞歴多数。著書に『ドクターズスクワット 医者が考案した「30秒で運動不足を解消する方法」』(アスコム)などがある。
OTONA SALONE



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