「とらや」vs100円ようかん

コメポ

外見がそれぞれ違うように、人間の味覚も様々だ。辛いものが苦手だという人もいれば、美味しいという人もいる。そのこと自体は個性なので問題ないが、グルメ記事を執筆するグルメライターたるもの「一般的な味覚」は必要最低限、備えていたい。



グルメライターたちの味覚は本当に信用できるのか? これまでありそうでなかった禁断の企画、それが『グルメライター格付けチェック』である。第6回となる今回は、和菓子の定番「ようかん」でライター達の味覚をテストしてみたのでご報告したい。



・高いか安いかを当てる

まずは簡単にルールを説明しよう。ライター達が見分けるのは、あくまで「高い / 安い」であり「ウマい / まずい」ではない。目隠しした状態で1度だけ試食し、高い方を当てるというシンプルなルールである。正解なら天国、負けると超地獄、それが『グルメライター格付けチェック』だ。



今回用意した高級食材は、誰もが知るようかんの超高級ブランド “とらや” の「夜の梅」で、価格は税込1512円である。なんと1694年の古文書にその名が記されているという歴史的な和菓子で、原料の小豆も寒天も最高級品を使用した「キング・オブ・ようかん」と言っていいだろう。

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対する庶民派ようかんは、税込108円で購入した一般的なようかん。重量を考慮すると、約7倍の価格差がある両者だが、果たしてライター達は味の違いを見極めることが出来るのだろうか……?



さあ、さっそく格付けチェック開始! 今回は7名が参加し、2種類のようかんをジャッジした。前回の「かまぼこ編」では大敗を期した当編集部だが、リベンジはなるのか? ライター達が導き出した答えは以下の通りである!



・P.K.サンジュン(通算成績4勝1敗)の答え:B



「難しい。小豆の皮が原型として残っているかどうかの違いはあるが、どちらが高いのかはわからない。口どけがいいのはAのような気もするが、すっきりした甘さはBの方。よってB」



・中澤星児(通算成績3勝2敗)の答え:B



「マジかー。変わんねえなぁ。Aの方が若干いつものっぽい気がする。でもほとんど変わらない、マジで変わらない。でも後味が若干いつものっぽいのはA。だからとらやはB」

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・和才雄一郎(通算成績3勝2敗)の答え:B



「これ本当に似てますね。というか、とらやのもコンビニのも食べたことないです。うーん。Aの方がアッサリしてますね、Bの方が若干甘みが濃厚ですね。高いのはスッキリした甘さなのか……わからない。でもBにします」



・Yoshio(通算成績1勝1敗)の答え:B



「うんうん、はいはい。Aは安っぽいね、たぶんコンビニだ……って、わからねえな……ウソでしょ? え、こんなもんなの違いって? Aは作られた味がしたが、Bは自然な甘さがした。一貫性ないけど、B」



・GO羽鳥(通算成績3勝2敗)の答え:B



「ふぅーーー。わかった。これはB。Aは食感がゴツゴツしてた。Bの方がシンプルだが小豆の風味が強い。自信を持ってB」



・りょう(通算成績1勝3敗)の答え:B



「若干Bの方がしっとりしている気がする。Aは砂糖がザラッとしている気がした。Bの方が舌触りがよく上品な甘さ。というわけで正解はBです」

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・佐藤(通算成績2勝3敗)の答え:B



「これは難しいなー、難しいコレ。はい、決めました。これはBです。Bの方が優しい甘さで優しい口どけ。Aは大ざっぱな感じがした」



──と、かなりの難問であったにもかかわらず、なんと答えは全員がBで一致した。個人的には最下位グループの佐藤やりょうと同じ答えであることに一抹の不安を感じたが、みな同じ答えという安心感もある……。果たして正解はAなのかBなのか!



AなのかBなのか!



どちらが「とらや」なんでしょうか!!!!



正解は……なんと……!!!!!!



A!!!!! Aがとらや!!!!!!!!!! つまり全員ハズレ! ってマジかよぉぉぉおおぉおおおおお!! うわぁぁぁぁああああ! 誰もが予想しなかったドラマティックな展開ではあるが、グルメを扱うメディアとしては最悪の結果となってしまった。……マジ……か……。



というわけで第6回『グルメライター格付けチェック』は、我々にとって最低最悪の結果となってしまった。普段から高級品で舌を鍛えねば……と己に言い聞かせた次第である。リベンジを期する第7回は近日開催予定だ! 震えて待たれよ……って俺たちが一番震えている!!



Report:P.K.サンジュン

Photo:Rocketnews24.

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ロケットニュース24

グルメは自慢するものではないと思う。
味覚は人それぞれに違い、必ずしも同じとは限らない。
美味しい条件が千差万別なら、グルメは自称であり、称号ではない。
安くても美味しいなら、その人には「ご馳走」なのだ。
素材や製法など、こだわりは分かるが、美味しいかどうかは人次第だから。
いくら贅沢なステーキだとしても、肉嫌いには価値の皆無な料理という事。
高級なワインよりも500円程度の安物の方が飲みやすくて美味しいと感じたりするよね。それと同じなのかも。滅多に食べないものよりも慣れてる味の方が口に合うということ。
非常食にとらやの一口羊羹を入れてます。非常事態にホッと出来ると思う。何事もなくても美味しいから賞味期限待ち遠しく入れ替えはキチンとできる。
此でロケットニュースメンバー全員が味音痴だと云う事が良く判った 🎵 (笑)
そもそも、普段そんなに食わねーだろ、ようかん!
羊羹の値段と味は関係ないと思うぞ。

高い固定資産税を払うような実店舗なら価格に反映させないと採算とれないし、大量に作る工場なら原価は限りなく抑えられるはずだ。

原料糖と小豆や寒天の生産地や品質に拘らなければキロ100円以下でも作れるし、凝り性の北大路魯山人が究極の品質と至高の技を追求した逸品なら、同じ重さの金よりも遥かに高くなっていただろうね。
虎屋の羊羮、頂き物でしか食べたことないけど、美味しいですね。でも、佐賀の小城羊羮や大分の日田羊羮も、外側が固くて中がもっちり、なかなか美味しいですよ。
とらやのようかん美味いけどやはり老舗なんでいいお値段しますしね…。前に知人と相方で虎屋茶房(イートイン)行ったらお茶と小さいようかんで1500円前後したよ…。
ワインも分からないですよ…

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