本より食事、物価高で変わるキャンパスライフ…学生生活

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本より食事、物価高で変わるキャンパスライフ…学生生活実態調査

 全国大学生活協同組合連合会は2026年2月24日、「第61回学生生活実態調査」の結果を公表した。自宅生・下宿生ともに物価高で食費増となる一方で、交通費や教養娯楽費、学習関連支出を抑制。書籍費は2016年以降初めて1,000円を下回った。



 同調査は1963年より毎年秋に実施しており、2025年は10月から11月にかけて全国の国公立および私立大学の学部学生を無作為抽出により抽出後、オンラインで調査を実施。30大学生協から1万3,277人の回答を得た(回収率18.0%)。



 自宅生の「収入合計」は7万2,648円で4,278円増加した一方、「支出合計」は7万760円で1,260円増となった。収入増のほうが支出増よりやや大きく、貯金・繰越金は微増だった。収入構造ではアルバイト収入の比重が非常に高く、小遣いは1年での増加幅として収入項目中で最大だった。支出構造では、食費が増加する一方、交通費・教養娯楽費の抑制、学習関連支出(書籍・勉学費)の低下がみられた。とくに書籍費は2016年以降初めて1,000円を下回った。



 下宿生の「収入合計」は過去10年間でもっとも多く、13万8,070円だった。とくに仕送りは水準・金額ともに10年で最高値となった。一方、「支出面」では物価高を背景に食費が増加し、ほかの項目では節約志向が顕著だった。収入合計は過去10年間で最高で、仕送りが収入の過半を占め、伸長幅も大きかった。アルバイト収入は高水準で安定、前年差は小さかった。



 支出構造については、住居費が最大項目であることは変わりないが前年比では若干減、物価高を背景に食費が大幅増加し、ほかの支出項目では節約志向が顕著だった。教養娯楽費は前年より減少し、書籍費、勉学費はともに減少して1,000円を割り込み、過去10年間でもっとも少なくなった。電話・通信費は増加しており、物価高の中でも電話・通信費が生活上の必要性が高く、ほかの消費項目に比べて削減しにくい性格をもつ支出であることが示唆された。



 奨学金の受給割合は、2019年まで低下傾向にあったが、2025年には36.8%と過去10年でもっとも高い水準に達した。増加の中心は給付型奨学金であり、貸与型のみ受給の割合は長期的に縮小している。一方、受給額の平均はおおむね横ばいで推移しており、生活費に占める奨学金の割合は低下傾向にある。奨学金は受給者数の拡大が進む一方、生活費を構成する比重は相対的に低下している。



 2025年には、授業料の減額・免除を受けている学生の割合も大きく上昇しており、とくに全額免除を受けている割合は前年の3.6%から15.7%へと12.1ポイント増加している。給付型奨学金の増加とあわせてみると、2025年は学費負担の軽減と基盤的な生活支援が同時に進んだといえる。



 貸与型奨学金受給者の約7割は、調査期間を通じて返済等に対する不安を抱えており、その水準は大きく改善していない。2024年に一時的な低下がみられたものの、2025年には再び上昇している。貸与型奨学金受給者の不安割合は、貸与月額が高いほど一貫して高い。とくに月額10万円以上の受給者では、各年とも8割前後が不安を感じており、高水準で推移している。



 登校日数や平均滞在時間は2019年水準に近づいているが、滞在時間の分布構造はコロナ禍前と異なる。中程度の滞在時間層が縮小する一方、短時間滞在と長時間滞在が増加している。また、大学生活における人間関係形成のあり方は、従来想定されてきたサークルなどの組織的な活動への参加よりも、趣味や推し活など個々の関係性への接続を重視する方向へと緩やかな変化が生じている。



 生成AIの利用は、2023年から2025年にかけて急速に広がり、2025年には利用経験者が9割を超えた。関心段階から実際の利用段階への移行が進んでいることがうかがえる。生成AIの利用目的は、授業・研究やレポート作成など学修関連が中心であり、翻訳や相談相手など補助的・日常的な用途にも広がっている。無料版が多くを占めるが、有料版利用者も拡大傾向にある。

吹野准

書籍代を削るのは、学生としての本分を放棄するも同然だと思うのですが。

物価高の煽りを学生が受けますと、日本の将来が暗くなります🥲
情報を得る手段はいろいろあるが、読書は勉強の基礎体力なので最近の読書離れはちょっと心配である。大学図書館を充実させればいいのだが、最近は紙の本にかける予算が少なくなっていてスペース的にも厳しいそうだ。by大学図書館の元「中の人」
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