不倫した側から離婚請求できる?

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不倫した側から離婚請求できる?浮気されたのに離婚できない?裁判所で理由として認められる「意外なルール」

「離婚したいのに、相手が応じてくれない…」そんな壁に直面している人もいるかもしれません。相手の合意が得られない場合でも、法律で離婚が認められるケースがあります。実は意外なルールもあるので、確認しておきましょう。本記事では弁護士の服部弘氏、離婚カウンセラーの岡野あつこ氏が監修した書籍から、「相手の合意がなくても離婚が認められるケース」について紹介します。※本記事は書籍『離婚と離婚後の生活で 知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社:編集、服部弘・岡野あつこ:監修/主婦の友社)から一部抜粋・編集したものです

※イラスト/ヒダカマコト相手の合意がなくても離婚が認められる4つの事由とは?浮気や家事放棄などで離婚は認められることが多い離婚の原因は人それぞれです。「考え方が合わない」「なんとなく嫌いになった」などのあいまいな理由でも、お互いが合意すれば協議離婚や調停離婚が成立します。つまり「お互いの合意」さえあれば、どんな理由でも離婚できます。逆にいえば、「お互いの合意」がないと、「離婚したくなった」だけでは離婚できません。相手が離婚に合意しない場合、裁判では法律で定められた「離婚事由」(原因)にあてはまらないと、離婚は認められません。その原因が事実が立証できれば、離婚成立を勝ち取れます。実際に訴訟まで進むケースは少ないですが、法的にどのような場合に離婚が認められるのかは知っておきましょう。民法で定められた「離婚事由」は、不貞行為、悪意の遺棄(夫婦の義務を果たさない)、生死が3年以上不明、婚姻と継続しがたい重大な事由があるなど、以下の4つです。ただし、これらの原因が事実と認められても、裁判所が「結婚を継続したほうがよい」という判決を出す場合もあります。裁判ではさまざまな事情、夫婦や子どもの年齢などを考慮に入れて判決が下されます。心の浮気で離婚できる?心の浮気(プラトニックな関係)は、法的な離婚事由には該当しません(もちろん合意があれば離婚可能)。離婚事由における「不貞行為」はあくまでも肉体関係を指し、立証にはホテルに出入りする写真や動画、肉体関係を思わせるメッセージなどの証拠が必要になります。法律で認められた4つの離婚事由1)配偶者に不貞行為があったとき 不倫など、配偶者以外の人と肉体関係を持った場合。例)・一時的な行為や売買春も法的には不貞行為とみなされる

・風俗店通いなどはグレー

・意に反して性的暴行を受けた場合は、不貞行為にあたらない

・相手が認めない場合は、証拠が必要2)配偶者から悪意で遺棄されたとき 婚姻生活上の夫婦の義務である、「同居、協力、扶助」を故意に行わなかった場合。例)・収入があるのに生活費を渡さない

・配偶者の承諾、正当な理由なく同居を拒否する

・家事を放棄する

・病気の配偶者(子ども)の面倒をみない3)配偶者の生死が3年以上不明であるとき 配偶者からの音信がとだえて、生きているのか死んでいるのかわからない状態が3年以上続いた場合。4)婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき 1~3にあてはまらないが、夫婦生活が破綻している場合。 例)暴力(DV)、浪費・借金、回復しがたい強度の精神病、性交渉拒否・性の不一致、配偶者の親族との不和▶「非がある側からの離婚請求」認められる条件は?<!--nextpage-->非がある側からの離婚請求でも認められる場合がある 長期の別居、子育てが一段落しているケースでは認められることが離婚の原因をつくった夫あるいは妻を「有責配偶者」といいます。裁判所は基本的に「有責配偶者からの離婚請求は認めない」という立場をとっています。たとえば不倫をした夫が「不倫相手と再婚したい」と離婚を申し入れても、妻が承諾しなければ、協議離婚は成立しませんし、調停や裁判でも原則として認められません。このような考え方を「有責主義」といいます。しかし、近年では「破綻主義(※)」の考え方に基づいて、有責配偶者からの離婚請求が認められるケースも出てきました。たとえば別居が長期に及び、かつ子どもの養育の義務がなく、お互いある程度の経済力があるようなケースでは、離婚をしても、相手が精神的、経済的に過酷な状態におかれないとして、認められることがあります。逆に、別居期間が短く、扶養する子どもがいるなら、認められません。実際の判例はケースバイケースで「別居が◯年以上(以下)だから」「子どもが◯歳以上(以下)だから」認められる(認められない)というわけではありません。あくまでも個別の夫婦のさまざまな事情を勘案して、判決が下されます。※破綻主義:客観的に見て夫婦関係が修復不可能なほど悪化し、婚姻生活を継続する見込みがないとされた場合、当事者の責任の有無は問わず、婚姻生活破綻の事実をもって離婚を認めるべきであるとする考え方のこと。「有責配偶者」からの離婚請求認められる条件(1)別居期間が相当長期に及んでいる(修復不可能とみなされる)(2)未成熟子(18歳未満の子ども)がいない(3)離婚をしても、相手が精神的、経済的にきわめて過酷な状態におかれるおそれがない認められるケースと認められないケース例)別居期間が長い・子どもが独立している・共働き=認められる▲クリックして拡大例)別居期間が短い・子どもが幼い・妻が専業主婦=認められない▲クリックして拡大ここまでの記事では主に、「相手の合意がなくても離婚が認められるケース」 を紹介しました。つづく関連記事では、離婚で「弁護士が必要になるケース」と費用相場についてお届けします。

つづき>>離婚を考えたとき気になる「弁護士費用」。30分相談するだけでいくら⁉ 依頼したほうが「お得」な3つのケースとは■服部 弘(ハットリ・ヒロシ)

弁護士。大原法律事務所所属。1982年京都大学法学部卒業。東京弁護士会所属。 離婚・相続など民事全般を扱う。 共著に『同一労働同一賃金の法律と実務』(中央経済社)、『和解をめぐる法務と税務の接点』(大蔵財務協会)、『相続法と相続税法 相続事案に対する法務・税務の対応』(ぎょうせい)。■岡野 あつこ(オカノ・アツコ)

離婚カウンセラー、夫婦問題研究家、パートナーシップアドバイザー。公認心理師。立命館大学産業社会学部卒業。立教大学大学院修士課程(社会デザイン学)修了。36年間で約4万件の相談を受ける。悩みを乗り越えた経験を生かした「離婚相談救急隊」を運営し、離婚カウンセラー養成講座も開講中。YouTubeチャンネル「岡野あつこチャンネル」は登録者7万人。オンラインサロン「岡野あつこの卒婚塾」主宰。

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